ガンダムクラブ
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ガンダムユニコーン6話(GundamUCep6)

地球連邦軍艦隊からの突然の襲撃を受けたネェル・アーガマであったが、フロンタル率いる『袖付き』の介入によって窮地を脱する。
連邦軍に追われる身となった艦長のオットーは、やむなく『袖付き』との共同戦線を選択。
だが、ネオ・ジオン残党軍と手を組むことに、クルーたちは強い不満を表明する。両勢力が同じ艦内で睨み合う緊迫した空間で、フロンタルがついに語り始めた未来への展望。
筋こそ通っていたものの、地球の人々を容赦なく切り捨てようとするその構想に、耳を傾けていたバナージとミネバは驚き、戦慄する。
その頃、ネェル・アーガマに一隻の連邦軍哨戒艦が接近していた。
哨戒艦の撃沈か、『袖付き』との連携解消か。バナージらが選択した茨の道とは果たして…。
作家・福井晴敏をストーリーに迎えた宇宙世紀サーガの最新作『機動戦士ガンダムUC』、未来へ踏み出す決意が刻まれた第6巻。
『ラプラスの箱』の真の在り処が今、明かされる。


登場人物紹介

コンロイ・ハーゲンセン
ダグザの補佐としてネェル・アーガマに乗艦した、エコーズ920部隊の副指令。
ダグザの補佐に徹していたが、ダグザ亡き後のエコーズを上手くまとめているようだ。


物語あらすじと感想(ネタバレがあるのでまだ観ていない方は閲覧をお控えください)

ネェル・アーガマの協力と覚醒したユニコーンガンダムの力で、無事宇宙へと帰還したガランシェール隊とバナージ。
しかし、安心したのもつかの間、ラプラスの箱に関わった者たちをすべて始末しようとするビスト財団の指示を受けた連邦軍巨大戦艦ゼネラル・レビル隊の急襲を受ける。
またもや窮地に立たされるバナージたち。

そこへアンジェロの操るローゼン・ズールと、フロンタルのシナンジュが現れ、ゼネラル・レビル隊を追い払う。

連邦からも終われる身となったネェル・アーガマは、「袖付き」と共同戦線を結ぶことを受け入れる。

ネェル・アーガマの格納庫に収容される「袖付き」のモビルスーツ。
ネェル・アーガマに捕縛されていたクシャトリアもガランシェール隊の手で応急的な修理を施される。

一方、ガランシェールを追って宇宙に出たラー・カイラムのトラスター隊は、宇宙を航行するガランシェールを補足。
停船を呼びかけるがなおも無視して航行を続けるガランシェールにトラスター隊のジェスタが威嚇射撃を開始する。
だが、その直後、ガランシェールは自ら自爆。
ガランシェールはネェル・アーガマから連邦の目を引き離すための囮だった。

デネラル・レビルの襲撃に続き、ラー・カイラムによる追撃も失敗したことを知ったマーサ・ビスト・カーバインは、アルベルトとリディにバンシィでの追撃をさせると共に、場合によっては最終手段を決行することを決意する。
それはラプラスの箱に関わるすべてを消し去る恐ろしい手段だった。


一方、共闘関係を結んだネェル・アーガマとネオ・ジオンの残党軍「袖付き」だったが、昨日まで殺し合いをしていた双方の溝は深く、ネェル・アーガマ艦内では早くも一触即発の事態が発生していた。
ネェル・アーガマの機関室にまでネオ・ジオンの兵が常駐しようとすることにネェル・アーガマクルーが反発。
ネオ・ジオン兵のネェル・アーガマからの撤退を要求する。

緊迫した空気の中、ミネバによるとりなしとネェル・アーガマ艦長オットーの呼びかけを受け事態は一時終息。

だが、オットーもまたこの状況を納得はしていなかった。
フル・フロンタルに、箱を手に入れようとする真の目的を問いただすオットー。
そこにミネバも現れ、フロンタルはついにその目的を語りだす…

変わろうとしない地球連邦を萱の外に置き、スペースノイド(宇宙移民者)たちによるサイド共栄圏の確立。
それがフロンタルの目指す未来だった。
そのために、現在、唯一自治権が認められているジオン共和国の4年後にせまった自治返還期限を、ラプラスの箱を交渉に使い引き延ばそうというのだ。

地球の人々を切り捨てようとするフロンタルの未来への展望に失望を感じながらも、ミネバはバナージから聞いたラプラスの箱の最終座標がインダストリアル7のコロニービルダー「メガラニカ」であることをフロンタルたちに告げる。

その頃、ネェル・アーガマの艦内の一室では、ミコットやタクヤたちとネオ・ジオンに反発するクルーが行動を開始しようとしていた。
彼等は救難信号を発信し、連邦の救助が来た混乱を利用してネオ・ジオンを追い出そうと画策していた。
そこへ、銃を構えて踏み込んでくるアンジェロたち。
タクヤたちは拘束されてしまう。


タクヤたちの発した救難信号を受けて、連邦の警備艇がネェル・アーガマに接近してくる。
オットーにネェル・アーガマでの警備艦への迎撃を要求するアンジェロ。
さらにタクヤたちの命をも脅しに使うアンジェロに、オットーはネオ・ジオンとの共闘関係解消を決断する。

オットーの決断と同時に、時期をうかがい潜んでいたエコーズ隊が行動を開始。
艦内のネオ・ジオン兵を急襲する。

エコーズの副指令、コンロイからネオ・ジオンのモビルスーツのコクピットを破壊しろとの指示を受けて、バナージは格納庫のユニコーンガンダムへと向かう。
ユニコーンに辿り着いたそのとき、バナージの後ろからフロンタルが彼を押さえ込む。
力を示してしまったバナージはもうみんなのもとには帰れない、と、自らと共にくることを迫るフロンタル。

ローゼン・ズールに乗り込んだアンジェロが行動を開始。

そのとき、マリーダとミネバの乗るクシャトリアが現れ、ローゼン・ズールを押さえ込む。
ミナバはネオ・ジオンの兵士たちに、フロンタルの示す未来が現実的な解決策であることを認めながらも、「未来とは今よりもより良き場所を指す言葉ではなかったのか」と、フロンタルとの決別を宣言する。

動揺するネオジオンの兵たち。

だが、そこへジンネマンから「マリーダ・クルス。コクピットを開けろ」との冷めた声の指令が…

マスターであるジンネマンの命令に従いコクピットを開けるマリーダ。
ミネバが説得するも、妻や幼い娘を連邦に殺されいまなお過去に捉われるジンネマンは、新しい未来へと踏み出せずにいた。

そんなジンネマンに「お父さん…」と語り掛けるマリーダ。
「わがままを許してくれますか」との問に、ついにジンネマンもその閉じた心を開放する。

ふたたびローゼン・ズールを組み伏せるクシャトリア。
その隙を付き、バナージもフロンタルを振りきりユニコーンのコクピットへ。

アンジェロのローゼン・ズールに乗り込み、ネェル・アーガマから脱出するフロンタルは「ここからは競争だ」と宣言。
ラプラスの箱を巡る攻防は最終局面へと突入する。

バナージはタクヤのアイデアによりフル武装した「フルアーマー・ユニコーンガンダム」で、インダストリアル7に向けて出撃する。
そこへ、一機のモビルスーツがネェル・アーガマ目指して接近して来た。
リディ・マーセナスの駆るユニコーンガンダム2号機バンシィ

そのパイロットがリディであること、そして彼の心の変貌を悟ったバナージは、バンシィの迎撃に向かう。



…と、こんな感じで機動戦士ユニコーンガンダム6話。
本来は全6話完結だったはずの「機動戦士ユニコーンガンダム」が6話では完結できずにもう一話追加となる異例の形となりましたが、ファンにはうれしい限りですね^^

本話は最終話へのつなぎ的な位置に属するために冒頭以外はMS戦などの大きな見所というほどの箇所は少ないのですが、そのぶん人間を深く掘り下げた内容になっています。

また、フロンタルによってはじめて彼がラプラスの箱を手に入れようとする目的も語られます。
その現実的でありながら冷めた未来への展望と、ミネバが語る未来という言葉のあるべき姿…
機動戦士ユニコーンガンダムの大人たちの中でただひとり、空っぽの器として描かれるフロンタルの、それゆえに人の妄想や期待を一心に集めてしまう姿は、強きものにすがってしまうわれわれの弱さを映し出してもいます。

彼の正体については「ラプラスの箱」の正体と共に次話で語られると思いますが、これほど空っぽでありながら存在感を示しつづけるキャラクターを生み出したのはこのユニコーンガンダムのひとつの成果だったのかも知れません。
過去の人々が「ラプラスの箱」に拓した強き心による<希望>とは真逆の、もうひとつの弱き心を持つ者たちの<希望>として、彼の存在は物語の幅を広げてくれるのです。

あと、今回、個人的には、エコーズ副指令のコンロイさんがいい味を出しているように思いました(笑)
歯車に徹したダグザさんとはまた違ったタイプの、意図的なにや笑いをするわざと自分を出す人物として描かれているのが面白いですよね。

ではでは、機動戦士ユニコーンガンダムもいよいよ次回の7話で完結となりますが、宇宙世紀100年の総括としてわれわれにどんな結末を見せてくれるのか、楽しみに待ちましょう^^

 

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